聞き比べ:VEXA vs 骨伝導ヘッドセット(Shokz OpenComm2)
比較資料「VEXAと骨伝導ヘッドセットの違い」に収録した録音をそのまま再生できます。イヤホン・ヘッドホンでの再生をおすすめします。幹開発株式会社 社内測定(2026年9月)。
VEXA(SSW-1121)は指向性1マイク+エアー伝導スピーカー、Shokz OpenComm2 は無指向性2マイク+骨伝導という方式の違いがあります。
ここでは同じ原稿・同じ騒音・同じ経路で録音した音源を並べています。優劣の断定ではなく、方式の違いが音にどう表れるかを実際にお聞きください。
📄 比較資料(PDF・19ページ)
📊 比較資料 PowerPoint版(録音入り)
① 騒音下での聞こえ方(MOS評価)
話者の声 89dB / 周囲ノイズ 75dB。POLQA(ITU-T P.863)によるMOS値(5点満点)。
VEXA
周囲ノイズ 75dB
2.17MOS
指向性マイクで拾った声を大きく加工せずに届けるため、騒音下でも評価が下がりにくい結果でした。
OpenComm2
周囲ノイズ 75dB
1.74MOS
2マイクの差分でノイズを強く抑圧する方式。参照音声との比較では、声の成分が削られた分が減点になります。
評価環境の音
ヘッドセットを通さない「その場の音」
ダミーヘッドの無指向性マイクで評価室の音をそのまま録音したものです。
静かな環境では両機ともMOS 4以上で差はありません。差が出るのは騒音下です。どちらも「悪い」寄りの数値ですが、これは騒音そのものが減点されるためで、比べるべきは両機の差です。
② レシーバー(受話部)聞き比べ
square/無線機から同じ音声を送り、ヘッドセットから出た音をマイク(ECM8000+ZOOM F6)で収音した参考音源です。
square 接続(HFP ワイドバンド・〜7kHz)
squareの通話がこの方式です。ワイドバンドは携帯電話と同じ帯域です。
業務用無線機 接続(ナローバンド・〜3.4kHz)
既存の無線機と組み合わせた場合の聞こえ方です。帯域が狭いため声がこもりやすく聞き取りづらくなります。
※ 骨伝導は振動子から漏れた空気の音を収音しており、装着時に骨から伝わる音とは経路が異なるため、この録音では正しく比較できません。受話音声は実機を装着して聞き比べていただくことをおすすめします。
※ 音量を上げるときの違い:エアー伝導(VEXA)はスピーカーの音を大きくします。骨伝導は振動子をより強く振動させる方式のため、音量を上げるほど肌に伝わる振動も大きくなります。
③ 風雑音 ― 風防の効果
風速 3m/s の風の中で同じ原稿を読み上げた録音です。
VEXA
風防なし
風が直接マイクに当たった状態。「ボボボ」という音が連続します。
VEXA
中風防(標準・装着済み)
屋内・通常の現場向け。風防で物理的に風を防ぐ方式のため、低い風の音が一部残りますが、声の帯域はすっきりします。
VEXA
大風防(付属)
屋外・風のある現場向け。厚いスポンジで吹かれをしっかり抑えます。
OpenComm2
標準状態
同条件での録音。電子処理で低い風の音を抑える方式のため、高い成分が残った聞こえ方になります。
室内での運用では、どちらも風の影響はほとんどありません。屋外や送風のある場所では大風防をご使用ください。風防は風の音を防ぐだけでなく、ほこりや飛沫によるマイクの詰まりも防ぎます。
④ 音声テキスト化(文字起こし)の認識率
同じ原稿を同じ騒音下で読み上げ、同じ音声認識エンジンでテキスト化。認識率=原稿どおりにテキスト化できた割合。話者の声は約60dB(ノイズより小さい厳しい条件)。
| 周囲ノイズ | VEXA | OpenComm2 |
| ノイズなし |
100% |
100% |
| 70dB |
100% |
97.6% |
| 75dB |
85.7% |
78.6% |
| 80dB |
45.2% |
26.2% |
読み上げ原稿
イスタンブールは世界で唯一、アジア大陸とヨーロッパ大陸にまたがる街でこの二つの大陸を分けているのが、ボスポラス海峡です。アジアとヨーロッパの間を進んでいく壮大な体験ができる。ボスポラス海峡クルーズを堪能していただく予定です。
騒音が大きくなるほど差が開きます。実際の現場では大きめの声で話すことで認識率は上がります。音声認識・AI連携を使う業務では、騒音下でも声を残すVEXAの方式が結果に表れています。
⑤ 連続稼働時間(実測)
満充電から電池切れまで連続稼働させた社内実測値です。
VEXA(SSW-1121)
約19時間実測
バッテリー容量 250mAh。カタログ表記は「通話 最大15.5時間(80%音量時)」で、使用環境による変動を見込み実測より控えめにしています。
OpenComm2
13時間38分実測
バッテリー容量 180mAh。開始 6/3 13:13:37 → 停止 6/4 2:51:40(13時間38分3秒)。
一日の業務(8〜10時間)はどちらも1充電でまかなえます。バッテリー容量の差(250mAh/180mAh)がそのまま稼働時間の差に表れています。
※実際の稼働時間は音量・通話頻度・周囲温度など使用環境・使用頻度により変動します。お客様へは「使用環境・使用頻度によります」とご案内ください。
方式の違い(要点)
VEXA ― 指向性1マイク + エアー伝導口元のブームマイクで声だけを狙って拾い、ノイズ処理はQualcomm cVcで補助。デジタル加工は最小限で、声の抑揚・語尾までそのまま届きます。受話は耳の前の小型スピーカーから空気で届けるため、振動感がなく装着位置のずれにも強い構造です。
OpenComm2 ― 無指向性2マイク + 骨伝導2つのマイクの差分からノイズを推定してDSPで強く抑圧。騒音の除去能力は高い反面、抑圧が強く働く場面では声に加工感が出ることがあります。受話はこめかみの振動子から骨に伝えるため、密着具合で聞こえ方が変わります。
マイクの近接特性(口元10mm・CLIO・HFP Wideband)は両機で同等でした。差が出るのは「騒音下での処理の仕方」と「声の自然さ」です。詳しくは比較資料をご覧ください。
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